蛇にピアス(金原ひとみ)

いわゆるセックス&バイオレンスもの。と言い切ってしまえば語弊があるかもしれないが、ボディピアスにセックス、暴力殺人と刺激的な描写が続く。どうにも身構えてしまう作品。しかも作者は若い女性。こだわり無く接することは難しい。幾分恥ずかしくなる作品(僕が)。拒絶反応すら想定内なら末恐ろしいが、作者の思惑は予想の範囲内、年相応の場所にありそうな気がする。読みやすく良く出来た作品。
偏見的で表面的な見方をすれば、有害図書とされてもおかしくない作品。文学作品というレッテルがそれを許さないだろうけど。むしろ逆に、児童推薦図書となってしまう可能性の方が高いのかもしれない。その場合、PTA的判断がどう働くのか興味がある。年齢指定もしくは”本作品には刺激的な表現が含まれています”などという注意書きがつくのかな。