2004-02-16から1日間の記事一覧

絡新婦の理(京極夏彦)ISBN:4062735350

京極作品を全て読んだわけではないが、多様な登場人物が複雑に入り組む本物語の性質上、氏の作品中もっとも難解な部類に入るのではないのかと思う。頁数が劇的に多いこともさることながら、数々の伏線と多くの目線から語られる同一の物語。それらを時系列順…

バカの壁(養老孟司)ISBN:4106100037

インパクトのある題名と作者名、知的好奇心を刺激する書き出しに惹かれて手にした話題の本。共通認識や相互理解を妨げる根本原因を、常識を揺さぶる観点から論理的に解き明かしていくものだと期待していたが、内容は全くの別物。様々なことを身体性に還元さ…

蛇にピアス(金原ひとみ)

いわゆるセックス&バイオレンスもの。と言い切ってしまえば語弊があるかもしれないが、ボディピアスにセックス、暴力殺人と刺激的な描写が続く。どうにも身構えてしまう作品。しかも作者は若い女性。こだわり無く接することは難しい。幾分恥ずかしくなる作…

芥川賞受賞作の読書感想の続き。ついでに最近読んだ名のある(?)本も。