続・キーワード「大の大人」

例のキーワードが削除予定に移されたようです。登録人id:zero氏もある程度は納得した上であることを願うばかりです。それとも再登録されるのでしょうか。
以下所感を。キーワード「大の大人」のコメント欄を見ていて思ったのですが、中ごろを境に論調が明らかに変化していますね。論旨が「登録は不適切だ」から「登録の意味がない」に取り変わっている。事情を知るモーヲタは一行足らずな説明であっても、削除すべきだと騒がれている理由が即座に理解出来るが、事情に疎いモーヲタではない方には明確な理由がわからないためでしょう。そして、論調が修正されないままに事態はキーワード「ちゃいこー」にまで飛び火している。これは少々危険な傾向だと思います。
この手の問題はそのつど論旨を明確にして話を進めていかなければ、論旨の恣意的な変化を許してしまうようです。今回の出来事に関しては、当該キーワードが指し示すものの出所が違法行為に基づいたものであること、当該キーワードが多くの人に不快感を抱かせる可能性があること、また、当該キーワードは語句としてそれ自体で一般的な意味を持ち、そちらの用法が大多数を占めるであろうことが問題視されているのだと僕は解釈しています。決して意味を見出せないから削除を求められているのではない。そして、id:zero氏が登録したという理由で「ちゃいこー」まで槍玉に挙げられたのだとしたら、ユーザー叩きと非難されても仕方のないことなのかもしれません。
登録キーワードの妥当性を問う判断基準についても、誰もが認める明確な実害例やはてなが用意したガイドライン等、客観的事柄に沿ったものであることが望ましく、それを恣意的な主観に任せてしまっては、収集のつかないことになると思います。極端な話、もしその判断基準を感覚的に「不快に感じるかどうか」としてしまったなら、モーヲタに嫌悪を抱く多数のユーザーによって、モーニング娘。関連のキーワードが根絶やしにされてしまう可能性も考えられるわけです。現に、キーワード「大の大人」のコメント欄ではそれを示唆する発言があります。(はてなは最終的にユーザー投票に持ち込むので、多数派や印象が良い方が有利です。モーヲタの印象はいうまでもありません。)
全てではないにしても、これまでにはてな内で行われてきたキーワードの登録/削除に関する議論を見てきた限りは、一切の低俗キーワードの登録を許さず、そこに厳格な高尚さを求める傾向が一部にはあるように思います。もし公の議論の俎上にモーニング娘。関連のキーワードが載せられたなら、そして今回のような流れ(「大の大人」→「ちゃいこー」)が形成されたなら、モーヲタには都合の悪い結果になってしまうかもしれませんね。ひとつの不適切なキーワードを切り口に、他の実害のないキーワードまでも「モーニング娘。関連」で括られ、一緒くたに削除されてしまう可能性。
とはいえ、実際には「ちゃいこー」は削除予定キーワードに移されてはおらず、この話は「考えすぎ」で片付くものではあります。モーニング娘。関連のキーワードの恩恵に授かっている者としては、「考えすぎ」で済むことに越したことはないのですが。
(参考)http://d.hatena.ne.jp/jango/20040228