よろしく!センパイ 第四回

後藤の続き。既存のメンバーに追いつけ追い越せと先輩をライバル視するが、優しくされた、楽しめたと、そこに軋轢はなかったように話す。だからこそ、縮こまる五期メンバーに(手紙という間接的な手段を用いて)手を差し伸べることができたのかも。いじめは受け継がれるというが、優しくされたことも受け継がれるはず。
「後輩に伝えたいコト」では珍しく雄弁に語る。後藤発言は概して重みがあるものだが、今回は特に桁はずれで、圧巻。「自分を」という言葉を繰り返し発していることからも、他のメンバーが移り気であるなかで、後藤だけは自分自身を幾度となく見つめ、悩み考え続けてきたのだろうね。借り物の言葉にはない、自分自身で悩み考えただけの重みがそこに。
自分を見つめてしっかり自分を持って欲しいと。その上で柔軟に、自分の可能性を広げていって(夢を見て)欲しいと語るその言葉は、自分自身を見つめることなどはなから放棄し、やれキャラがどうした、やれポスト圭ちゃんがどうしたと迷走し、安易でお手軽なところに落ち着こうとする昔の仲間に向けられているようにも感じられ、どこか辛辣。
人気のあるエースが抜けたということは二の次ので、後藤脱退による一番の損失は、自分という芯を強く持ち、些細なことに囚われず行く末をしっかりと見据えた、精神的に他のメンバーを牽引することの出来るメンバーを失ったということだったのかもしれない。
石川。先輩というより別世界の人、先輩という次元じゃなかったと。すでに飲まれている。当時のモーニング娘。の芸能界での位置づけと、当時後ろ向きだった石川の性格を窺うことのできる言葉。