よろしく!センパイ 第九回

今回は高橋と紺野を同時進行。思えば初めから方向付けられていた二人。高橋は「訛り」、紺野は「赤点」。選出にあたりつんく御大自らが二人につけたキャッチコピー。親しみやすさを狙った意図的なレッテルだと思われるが、微妙なところ。案の定、二人は劣等感を感じていたと話す。夢見る少女が大人の都合通りに割り切れるはずもない。アイドルを「人」でなく「商品」と見なすプロの采配は時として冷酷。
保田さんから譲り受けた信条として「自分の嫌なところが(を)キャラになる(する)」と語る紺野(カメラ目線)。高橋も異口同音に。自尊心を切り売りすることも辞さない構えは立派だが、少々痛々しくもある。そもそも苦肉の策によって切り開いた我道を後輩に勧めてしまう保田さんはどうなのか。「良いところ」ではなく「悪いところ」を売りにするのがモーニング娘。に受け継がれる伝統なのだが(「良いところ」を売るのは松浦)、保田はなかでも特殊な例であるし、何よりも過程をすっとばしすぎ。様々な可能性を試した後でも遅くはないし、無理に茨の道を歩ませることもない(←ヲタ馬鹿)。自分を見つめてしっかり自分を持って欲しい。その上で柔軟に、自分の可能性を広げていって欲しいとは紺野が尊敬する後藤の言。
二人に焦点を当てたり前回で終了したはずの小川が再び冒頭に登場したりと今回は何かと型破り。作り込みが甘くなったことへの補填と予想。スタッフの声や雑音が聞こえるなど、第七回辺りから作りが雑になったような気がしていたがこれで明確に。時間がなくドタバタしている印象を受ける。何らかの理由によってキッズの登場が繰り上がり急遽纏める羽目になったのか、モーニング娘。に思い入れのあるスタッフの独断が咎められたと考える。後者は都合良すぎるか。キッズ主体の番組にしてはモーニング娘。濃度が濃すぎたので揺り戻しかも。