僕と彼女と彼女の生きる道 第六話

キャリアを捨て去ることを決意した徹朗。転職の意向を上司へ伝える。凛の担任が訪問。いじめ問題に決着がついたことを告げる。腹いせか、職場を去ることを知りつつも徹朗を行員仲間の合コンへと連れ出す宮林。恥をかかせようとするも徹朗は動じず。井上部長に取り入ろうともするが、腹黒さを見透かされる宮林。小旅行。更に絆を深める凛と徹朗。徹朗の愛情に応えるべく凛は登校拒否を克服。肩書きでしか人生をはかれない父親。徹朗はキャリアを捨て去ることへの不安から決断に確信が持てず。悩みを打ち明ける徹朗とそれを受け入れ支えようとするゆら。距離を縮める二人。部長が飛び降りたとの報が。
物語は中盤に差し掛かり、徹朗と凛以外の人物にもスポットが。徹朗の上司である井上部長と先輩行員の宮林。
宮林は誰よりも出世や肩書きに拘っていたことが明かされる。出世に無関心。世話焼きな素振りは実は装いで、徹朗をライバル視するが故の駆け引き。辞職への反応と合コンへの誘いにほのめかされる。
昇進の結果を知る前に井上部長は投身。彼もまた仕事にしか人生の価値を見出せない犠牲者だったのか(恐らく宮林も。犠牲者だらけ)。投身の直前、徹朗の前に現れたのは偶然とは思えない。全てを犠牲にこだわり続けてきたキャリア。それを何の迷いもなく捨て去ろうとする(ように見える)徹朗。そこに何らかの答え(救い)を見出そうとしたのではないか(もしくは触発)。珍しく発したねぎらいの言葉。自嘲的な笑み。イライラからではない禁煙の放棄。暗示的な振る舞いの数々。次回で投身の理由が明かされるのか。*1断片のみで想像を掻き立てられる予告にやきもき。
(追記) 『日経エンタテインメント!3月号』に脚本家のコメントが載っています。物語のテーマは「男のプライド」であるとか。子供のために仕事が一番という価値観を変えていく。プライドのせめぎ合いと心の動きを見て欲しいとのこと。

*1:前回の予告で投身の場面が。冒頭からの展開で投身したのは徹朗の父親かと思わせる。油断しきったところで実は井上部長だったという衝撃的な落ち。