ミニモニ。でブレーメンの音楽隊 第七回

路上ライブの成功を意識する余り、他人への配慮を欠き自己中心的に。バンドのメンバーと衝突。美音子は孤立してしまう。価値観を押し付け個性を認めず、支配下で飼い殺そうとする大人たちと変わるところがない。認められたいがため本末転倒に陥る美音子。
登場人物の台詞にメッセージが多く示されていたと思う。個性の尊重、独立、等々。成績優秀で前途有望だが将来への不安をのぞかせる次女(「やっと見つけた自分の道〜」と美音子が風呂場で歌う場面と重なる)。甘栗の皮さえ剥かせてもらえず(⇔冒頭部分の美音子のギターだこの件)、過保護(飼い殺し?)すぎる婚約者に困惑顔の長女。型にはまらず自分の生き方を貫く美音子に共感するかのような描写。
カメラ目線で明るくポーズを決めたりと、美音子のキャラクターはミニモニ。で加護と共に暴れる辻と区別がつかない。発声と台詞まわしにも同じことがいえると思う。だからこそ魅力的に見えるのだろうが、演技としてはどうなのか。そういう意味では、今回の我が侭故に孤立する演技は目新しくて良かったと思う。