色々と取り留めのないこと

二週間おきの週末に実家へと戻っての集中更新と、このサイトの周期はほぼそういうことになりました。ネットに費やしていた時間は主に読書や撮り溜めていたビデオへと向けられることになり、これを契機に有意義で健全なものへと変貌を遂げたかに思えた僕のネットライフなんですが、実際のところ健全になればなるほどネットへの執着はむしろ高まる一方です。記憶はもとより読後の印象がまだ新鮮なうちに文字として残しておきたいという思いで居ても立っていられません。皮肉なもんです。
言葉は論理であるとはよく言ったもので、ただ曖昧な状態で頭の中にあるよりも文字(言葉)への変換という作業を経ることによって、それまで別個であったものに関連が生じ、新たな発見が促され、気がつけばそれなりの筋道が形成されるといった一連の流れは快感でもあります。「本を読む」→「感想を書く」と、ここまでしてやっと僕の中でその本は消化されたということになります。もちろん、「本」は「ドラマ」でも「ハロプロ」でも置き換え可能です。全く手前勝手な話ですが。


好きなことを取り上げそれがそのまま需要に直結すれば問題ないのですが、なかなかそう上手くいきません。程度の差はあれども多くのサイトさんで似たような悩みの影を伺うことが出来るように思います。ハロプロ以外のことを題材とした文章も書きたいのだけど、読者の期待を裏切るのが後ろめたいというのが大半ですが、もっと即物的にアクセス数のがた落ちが恐いと正直な胸の内を明かされている方もいるようですね。


アクセス数というものはあくまで人気や注目度の目安であり、そのままサイト評価に結びつくものではないというのが個人的な見解です。上手いことを言うつもりは更々ないのですが、この辺のことは先ごろのハロプロが採る行き過ぎた商業主義路線にも同じことがいえるような気がします。CDの売り上げだけが全てではないように、アクセス数だけが全てではないでしょう。CDの更なる売り上げ向上だけを目指すあまり、世間の顔色を伺ったやり方を採るのが果たしてつんくの本意なのでしょうか。同様に、アクセス数だけを念頭にある種の脅迫観念に悩まされながら更新し続けるのもなんだか違うような気がします。
ぶっちゃけてしまえば、二言目には飛び出す「CDが何枚売れた」だの「どれだけ世間に認められた」といった体裁への拘りにどれだけの価値があるのか以前から疑問に感じていました。そういった考えこそが現在のつんくを作り上げたといっても過言ではないと思います。大事なことは「これぞモーニング娘。!」「これぞつんく!」という有無を言わせぬ迫力、説得力のともなったものを打ち出すことが出来るかどうかにあると考えます。一般受けするに越したことはないとは思いますが、基本的にはわかる人にしかわからないものでよいのではないでしょうか。一部のコアなファンを満足させてこそ一般への浸透がなされるわけで、一部のファンすら満足させられなくて一般受けも何もあったものではありません。その辺の思い違いは命取りです。
そして、仮にハロプロに触れた文章だけに需要が集まり、その他のことには見向きもされないサイトがあるとするなら、それは所謂「モー娘。サイト」という括りでしか見られていないことになるでしょう。おそらく、その先にある管理人の個性や人間性なんてものはどうでもいい。現在のハロプロという盛り上がりを確認し共感を得るためだけのひとつの駒として利用されているのかもしれません。ハロプロバブルの賜物です。それってサイト管理人にとって屈辱的なことですよね。


つんくの特異なセンスを真っ向からぶつけて来た楽曲で勝負して玉砕するのならまだ本望ですが、以前に評判の良かったところを切り貼りしただけのものだったり、キャラ全盛時代にある現在の芸能界を見越して作った世間の顔色を伺うような中途半端なもので緩慢な衰退を迫られてしまっては、まるで真綿で首を絞められるようなものです。ファンとしては死んでも死に切れませんよね。サイトも同様で、好きなことをやって全く見向きもされなくなるのならまだ本望ですが、無理をしながらアクセス数を維持してもただ辛いだけだと思います。


本サイトの方針もあくまで「ハロプロ中心」ではあるのですが、基本的にはジャンルに拘らずに関心のある事柄について感想を書きまくるという節操のないものです(なかなか最低限満足いくものが書けず、またそうまでして書く意欲を沸かせるものが少ないのでこのようにこじんまりとはしていますが)。その分、局地的な需要を満たすことは難しいとは思っています。実際、平均的なモー娘。サイトよりもアクセス数は少ないと思います。僕が殆どといっていいほど他サイトさんにリンクを貼らないのは、辿ってきた人数があまりにも少なすぎて相手を驚かせないようにという配慮からです。
ついでに書いときますが、僕はサイトを見るときには「何が書かれているか」ではなく、「どのような管理人か」ということを重視しています。文章の上手い下手は二の次です。管理人の持つ見識や着眼点、そして人柄といったようなものに魅力を感じることが出来れば、何が書かれていても面白いものです。ハロプロ一辺倒では見えなかったものが見えてきたりするのも楽しみです。
でまあ、そういう理屈でいくなら本サイトは書かれてる内容も人柄も支持されていないということに必然的になってしまいそうで、困ったもんです。