マンパワー日記

古い話になるが、以前に出演した歌の特報大辞典で矢口が「(東北楽天ゴールデンイーグルスの応援団に)選ばれたからには頑張ります」とコメントすれば、ミュージックステーションでは「メンバーに野球の知識が全くなく、現在勉強中です」と石川。悪気がないことは重々承知している。
加えて、本日のワイドショーでは東北楽天ゴールデンイーグルスに所属する選手名を、一人として挙げることの出来ない吉澤の姿が。残念ながら勉強中でもなかったらしい。楽天イーグルス側のしつこいまでの「合コン発言」もどうかと思うが、モーニング娘。側の全く乗り気のうかがえない上辺だけの応援もどうなのか。
一人の例外もなく、モーニング娘。は野球に関心がないらしい。根本的な問題として、「年頃の娘さん」と「野球」、この二つに接点を求めようというのが無理な話だ。両者は限りなく平行線に近く、はじめからこうなることは予想できたはず。ただ、そんなときのために世の中には社交辞令という便利な慣習があるわけで、「楽天は個人的にも応援してました」とか、「常々、野球には興味がありました」とか、当たり障りのない応答をすればいい。それで全てが上手くいく。日本という国はそういう仕組みになっている。でも、彼女達はそうしない。歌の特報大辞典は録画で、Mステは生放送だが台本の存在を感じる番組。何とでも修正が利きそうなのに。不思議だ。
そこでこう推測する。実は、メンバーが楽天に辛くあたるところまで含めて、『THEマンパワー!!!』なのだと。これは楽天側の「合コン発言」への意趣返しなのだ。聞くところよれば、つんくに関しても三木谷社長に名前を言い間違えられた因縁があるらしい。つまりは、彼女達は遠まわしに「野球選手なんか眼中にないわ」と意識的に主張していたのだ。そう考えれば全て納得がいく。しかしこれは逆から言えば、そうとでも考えなければ楽天側に対して失礼が過ぎるということでもある。特に面白いことを言ったつもりになっている石川あたりは、痛快なまでに不謹慎だ。


冷静に考えてみれば、体育会系のプロ野球選手にとっての「合コン発言」は、全てが下心を出所とするものではなく、「合コン」に誘いたいほど魅力的であるという素朴な褒め言葉なのかもしれない。仮に全てが下心だとしても、応援歌としてあのように挑発的な腰つきを見せられた後では理性のコントロールもつき難いというもの。無性に男心を代弁したい気分にさせられたりもする、何やら複雑な出来事に思えた。