石川日記

藤本の水着グラビアが掲載されているFLASHの目次頁に美勇伝の写真。そこには物凄い顔力(かおちから)を発揮する石川の姿がある。堂々と正面を見据え、高揚と力強さを感じさせる面持ちで、ともすれば威圧的とも受け取れる。ときおり石川はこのような顔つきになるが、ここ数ヶ月は変身の頻度が高くなっているような気がする。
石川と特定メンバーとの写真写りには気になる傾向がある。真顔で相手の肩に手をまわし、石川姉貴です!といった具合のものがそれで、他のメンバーとは異なり、おどけてやっているようには決して見えない。石川の奥深い部分から滲み出る体育会系的な性格がそう思わせるのだが、その一端は『マジカル美勇伝』の中にも見受けることが出来るように思う。
最近は録りためていた『マジカル美勇伝』を消化しているが、そこには必要以上にカメラを力強く見据えたり、少々前のめり気味な仕切りを見せたりと、誰に憚ることなくリビドーを全開にさせる石川さんの姿が。
加入当初から彼女は「モーニング娘。のへそ」あたりで年上という理由だけで無謀にも辻加護を仕切ろうとしていた。タンポポラジオ「オソロ」でも似たような言動をしていた。自然とそんな記憶がよみがえる。社会性や各種能力といったものは成長するが、生まれ持った性格はそうそう変わるものではないらしい。むしろ、成長と経験によって自信を得た現在、その性格はより濃く発現しているようにも思える。「チャーミー石川」に倣って名付けるなら、「マッチョ石川」とでもいうべき性格か。どうでもいいことだが、「マッチョ石川」のときにも小指が立つのか気になる。

石川の謎

一方、肉体的な特徴としてはしなやか且つ多くの意味において大胆で、ハロプロ内では松浦と共に独特の存在感を示しているように感じる。ただこれは松浦にもいえることなのだが、自分の振る舞いが他者の目にどのように映っているのか、そういったことをどこまで考えているのか判別しにくいところがある。
たとえば得意のY字バランス。『岡女。』でリクエストされるまま何度も応じていた場面が印象深い。これを矢口がするのであれば何の不思議もない。老獪な矢口にはそれが意味するところが理解出来るからだ。恥ずかしがる素振りを見せつつも期待に応えるだろう。しかし石川の場合、どこまで相手の意図を理解しているのかいまひとつ分からない。
『THEマンパワー!!!』の挑発的なダンスではどうか。石川からは躊躇というものが感じられない。比較対照としては申し訳ないが紺野。ダンスにいまひとつ切れがない。恐らくは恥じらいを感じているのだろう。両者を見比べると、石川のダンスは羞恥という余計なリミッターがない分、ダイナミックで堂々とした魅力に溢れているように感じられる。


ぶっちゃけてしまうと、自分のダンスが性的なイメージを喚起させるというところに思い当たっているのかいないのか、そこが気になってしかたがない。目立つことに関して誰よりも貪欲な石川のこと、確信的に行っていたとしても不思議はない。しかし下ネタ嫌いだったようにも思うので、性質上の問題からあり得ないといえばあり得ないような気もする。ただ常識的な見方をすると、この現代社会において、二十歳になった娘が性的なことに全く思い当たらないことの方があり得ないような気もする。


どちらにしても自己表現やキャラ立ちの一環として、それが意味するところを深く考えず性的アピールに走るようでは危険なんじゃないの、とは思う。石川を目標とするキッズあたりが真似する可能性もないとはいえないだろうし。ここは新リーダーの矢口さんの初仕事として、メンバーに対する性教育を期待する。まあしっかりと認識したところで、自らの短所でさえキャラ立ちの材料としてしまうモーニング娘。にとって、この程度の性的な部分の切り売りに今更躊躇するとは思えないのだが。ある意味では頼もしいともいえなくもない。

自らメジャーに背を向ける飯田

飯田女史のメジャーであることに見切りをつけたかのような徹底した振る舞い。そこに勝手な意味合いを見出すとするなら、売れるためには手段すら選ばない節操のなさ。それに対する彼女なりの意思表示だったのではないかと思ったりもするが、我ながら考えすぎだ。彼女の採った態度がモーニング娘。全体にとって悪い方向へと作用したこともあっただろう。ただ飯田圭織モーニング娘。時代の後藤真希の姿がダブって見えるので不思議だ。